コラム

土曜の午前中こそが、休日の全てを決める。目的をもって「休む」ための方法論

投稿日:12月 21, 2019 更新日:


月曜から金曜までの仕事を駆け抜け、やっとの思いで辿り着いた土曜。あるいは、金曜の夜にハメを外し、そのアルコールが残った状態で迎える土曜。

「疲れた身体を癒す」という名目で二度寝を実行し、気づけばもうお昼……。ノロノロと布団から起き上がり、取りあえず何かを食べ、ぼーっとしながらスマホをいじったりテレビを眺めたり。そうして夕方、面倒臭いと嘆きながら夜ご飯の準備をして、またもやダラダラと就寝までを過ごす。

誰しも、そんな経験があるのではないか。こうなってしまうと、連続した貴重な休日である日曜も、まるで雪崩のように、その有用性が損なわれてしまう。土曜を無駄に過ごしてしまった反動か、「休みを有意義に使わないと!」と焦るも、溜まった洗濯物や洗い物、部屋の掃除や各種用事に追われてしまい、気づけば『サザエさん』タイム……。

そうならないために大切なのは、休日のスタートたる「土曜の午前中」、その使い方である。この限られた時間を、いかに効率よく回すか。ここに土日の全てが懸かっていると言っても、過言ではない。

「休み」には、大きくふたつのパターンがある


そんなお話の前置きからになってしまうが、そもそも、「休み」とは何を指すのだろうか。

時間を効率よく使うには、何事も「目的」が必要である。それが見えない状態でダラダラと過ごしてしまうほど、もったいないことはない。それは仕事においてはもちろんのマインドだが、プライベートでも同様である。こと「休む」については、「目的」を見い出すのが難しい。体や心を休めることに、「目的」も何もないからだ。働いた分だけ、消耗した分だけ、「休む」ことが求められる。

しかし、この「休み」には、大きくふたつのパターンがある。それは、「消極的な休み」と「積極的な休み」だ。それぞれ、「消極的」は「体力的」、「積極的」は「精神的」に置き換えることができるだろう。このパターンを自分の中でしっかり区分けて、「目的」に応じて使わないと、冒頭のようにダラダラとした土日を演出してしまう。

まず、「消極的(体力的)な休み」。これはもう、文字通りである。平日に費やした労働、または学業、エトセトラ。それにより生じた体力の消耗。単純に栄養が足りていないかもしれないし、睡眠も不足しているかもしれない。肩や腰の痛みを、体中が訴えているかもしれない。この場合、「体を休める」という「目的」のもと、「何もしない」ことを選択することになるだろう。「目的」をもって、しっかりと、ダラダラする。布団とお友達になる。これもまた、立派な休み方である。

一方の「積極的(精神的)な休み」は、体力以上に精神が摩耗している時に発生する「目的」である。社内の人間関係に疲れ、自身のスキル不足に悩み、取引先との上手くいかないコミュニケーションに顔をしかめる……。そんな平日を受けて、土日では気分を切り替えてリフレッシュに挑む。仕事とは関係のない友人との食事。映画でも読書でも、とにかく黙々と趣味に打ち込む時間。あるいは、SNSを含むネットサーフィンを実行しながら、世界の広さに浸る。そうした、能動的なアクションによって供給される精神のバランスが、新しい月曜日への活力として機能する。こういった「目的」も、「休み」の重要なバリエーションである。

つまりは、このふたつのパターン、そのどちらが今の自分により求められているのか、それを自覚することが大切なのである。

「今週はそこまでハードじゃなかったけど精神的に参ってしまっている……」「シンプルに体力的にガタがきている感じがする」。自問自答を繰り返しながら、今の自分に求められているのがどちらの「休み方」なのか、それに対する答えを用意する。これこそが、土日を無駄なく使うための第一歩であろう。

もちろん、ふたつのパターンはしばしばリンクする。あるいは、同時に需要が発生することも多々あるだろう。これらを同時に満たす方法として、例えば温泉に行ってサウナで汗を流す、という方法がある。甘い物を沢山買って胃に流し込み、そのまま布団にダイブしたっていい。大切なのは、自分が今「どの休み方」を実行しているか、そこに意識を持つことにある。土曜は「体力的」に休み、日曜は「精神的」に休む。こういった分け方もオススメだ。

この意識を欠かしてしまうと、恐ろしいまでに意味のない土日を過ごししてしまうことがある。なんとなく体も休まらず、かといって何かをした訳でもない。体力も精神もゲージが回復しないまま、日曜の夜に意味もなく焦って夜更かしをして、月曜の朝のコンディションが最悪になる。それだけは避けなくてはならない。

全ての始まり、それは土曜の午前中


さて、前置きが大変長くなってしまったが、そんな「目的」の起点になるのが「土曜の午前中」である。飲食店が開店前に仕込みを行うように、ビジネスマンが出社直後にスケジュールやメールの確認を行うように。土日という限られた「休み」においても、大切なのはその走り出しである。

冒頭に書いたように、体も心も意味もなく重い、そんな土曜の朝。ここを、クエスト的なアプローチで消化するのが面白いのである。

まず、「やらねばならないこと」としてどうしても立ち塞がるのが、家事である。掃除、洗濯、その他諸々。これをしっかりと土曜の朝のうちにクリアすることで、午後以降はしっかりと「目的」に専念することができるだろう。

一番面倒くさいのは、洗濯である。これについては、その前の晩から仕込みを行う。洗濯機のタイマー機能を活用し、土曜の朝、その起床時刻には洗濯が完了するように、あらかじめ設定をしておく。そうすると、ゴウンゴウンといった洗濯機の稼働音が、目覚ましのように機能していく。洗濯という家事が面倒くさいのは、「洗濯のスタート」と「干し始め」に時間差があり、そこに余計な時間を取られる感覚があるからである。あらかじめ予約設定をすることで、そのハードルをいくらか下げにかかるのだ。

あるいは、掃除。どうしても平日は忙しく、ゆっくりと掃除をすることができない。掃除機も数日間かけていないかもしれないし、例えばお風呂、排水口、玄関やベランダにトイレなど、「しなければならない場所」は山積している。これを土曜の朝にクリアするべく、私はよく、各種掃除用具を金曜の夜のうちにそれぞれの場所に放置しておく、という方法を採っていた。掃除機をリビングの真ん中に投げ出し、お風呂掃除用洗剤などの一式は洗い場に、トイレ掃除用具も便器の足元に。「①用具を取り出して」「②掃除して」「③また片付ける」、この工程が面倒くさいのだから、せめて①だけでも先に終わらせておくのだ。

また、庶民の生活の味方である、Amazon等のネット通販。これについても、土曜の午前中に時間指定しておくことが多い。洗濯物や掃除に精を出しているのだから、当然、在宅中である。再配達も同様。

このように、土曜の午前中を作業時間として成立させていくのだ。

しかし、これにはモチベーションが必要である。何度も書いているように、土曜の朝はとにかく気が重い。ここを打破するために、独身時代の私は、土曜の朝食にそこそこの金額をかけていた。といっても、平均的な予算より少しオーバーする程度である。金曜のうちに、いつもなら買わない美味しそうな創作パンを買っておいたり、普段は手が出せない少しだけ高級なコーヒーを仕入れておいたりする。起きたらまず、顔を洗って、これらの「美味しい朝食」をいただくのである。

同時に、部屋のスピーカーからはお気に入りのプレイリストを再生。スマホと繋いでおいても良いし、お気に入りのCDを流しても良い。プレイリストの場合は、金曜までに「今の自分が聴きたい最強のオムニバス」を構築しておく。CDだったら、寝る前にプレイヤーにセットしておく。好きな映画を流しても良いし、好きなアーティストのライブDVDもオススメである。

……などなど、自らのモチベーションを、前もって意識的に配置しておくのだ。蒔いた種は、明くる朝に萌芽する。美味しい朝食を食べ、音楽や映像で気持ちを盛り上げた後は、洗濯が終わっている衣類を干しながら、掃除用具が出揃っている箇所を行き来し、届く荷物を受け取りながら、ガツガツと作業を終わらせていく。やがてお昼頃には、全ての家事が終わり、綺麗になった部屋が眼前に広がる、という算段である。その後、「目的」に応じて、体あるいは精神を休める。

大切なのは、「目的」を認識し、設定することである。そして、それを実行するために、余暇のスタートダッシュである「土曜の午前中」を効率よく過ごす。作業の手間を前準備で軽減しながら、自らのモチベーションを昨日の自分でコントロールする。これこそが、「無駄に過ごしてしまう中身のない土日」、その最大の防止策である。

毎週のように訪れてしまう月曜の朝に備えて、次の土曜に、実践してみてはいかがだろうか。

  • この記事を書いた人
結騎 了

yuki

仕事と育児に追われながら「映画鑑賞」「ブログ更新」の時間を必死で捻出している一児の父。歳はアラサー、地方住まい。ブログを学生時代から書き続け、二度の移転を経ながら十数年継続中。『別冊映画秘宝 特撮秘宝』『リアルサウンド映画部』『週刊はてなブログ』等に寄稿。ブログURL:https://www.jigowatt121.com/

-コラム

Copyright© ヒトリビング , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.